無題

生きていたい。
私はきっと辛い経験なんて何もしていないのだ。ただ心が弱いだけ。それだけで全てが駄目になる。
孤独の寂しさが原因なんじゃない。私は弱い。だから誰かに愛されても私の隙間は埋まらない。
私は寂しいから愛が欲しいと思ってた。でも違う。
強くなれば、涙を流さないようになる。ひとりでも生きていける。何かに脅えながら過ごすことなんてないんだ。
私は怖い。人間もその他の生物も無機物も怖い。音も感情も景色も私を苦しめる。
生きていたい。死ぬのは怖い。死なないで。お父さんお母さん姉ちゃんばあちゃん従姉、誰も死なないで。
私の心には穴があいている。ひゅーひゅーと音をたてて動いている。
その穴から漏れ出てしまうから、満たされることはない。
何故涙はしょっぱいの。もっと甘い味がしたら、幸福を感じれたかもしれないのに。
何故涙を青く塗るの。そんな悲しい色はやめようよ。
生きていたい。でも苦しい。心が死ぬのも怖い。私は全部受け止めるから。
強くなりたい。まっすぐ立ちたい。いつか私が死ぬ時に、「私は生きていた」と言えるように。