いつでもみんなの先頭切って走ってゆくキミの背中が好きだった。
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困った。いや、弱った。やっぱり困った。
『パレード』(吉田修一/幻冬舎)1週目を読み終えました。
なるほど、多くの方が口を揃えて「こわい」と言う理由がわかりました。
そして2週目3週目が読みたくなる理由も。私もこの後2週目に入ろうかと思います。
読まなければ現在感じている恐怖は拭えないでしょう。そしてまた新たな感覚に「こわい」と思うのだ。
でもね、何が困ったかと言うと、感想を書こうとしても言葉が出てこないのです。
読後感としては「なるほど、こわい」「薄ら寒い」「どうして」といったもの。
多分「どうして」という感覚が1番近いと思います。(でも“何”に近いのかと言われたら言葉に詰まる)
非常に現実的な『物語』、空想味の薄いフィクション。
どこかに居そうな、居るであろう5人の男女のキャラクター。
その誰もに共鳴出来ないでいるから、俯瞰的に文章を目で追う自分。
それでも「つまりはこういうことだ」と説明することは出来ないのです、決して。
理解に追いつかないから「こわい」と感じるのか。
駄目だ、いくら考えても言葉が出てこない。そのことが更に「こわい」と思う。
この「こわさ」とは鳥肌が立つようなものでもなく、背筋が震えるでもなく、臓腑が冷えるでもなく、ただただぼうっと「こわい」という感覚だけが残る。
小説の感想を書こうとして、こんなに表現に困ったのは初めてではないでしょうか。
『手紙』(東野圭吾/文春文庫)を読んだ時に感想に困ったのは、最後のシーンに今までの全てを持って行かれたからだと今なら思います。
主人公が苦しみながら選んできた道がその瞬間ただの「過程」となり、「結末」に全てを攫われた。
そんな小説だと思いました。だから全体的な印象を語れと言われて難しかった。
けれど、『パレード』は違う。
中学生だった当時より知っている語彙も増え表現の幅も広がったのに、この感覚を正しく伝えることはきっとずっと出来ません。
後から後から浮かんでは消えてゆくものがある。
それの正体が何なのか、自分は知っているようで分かっていない。「掴めない」もの。
例えば、この小説を誰かに薦めて「このこわさの正体が何なのか説明してくれ」と言ったところで、
その人の感じたものと私の感じたものが綺麗に一致することはないでしょう。
解説文を書いていた作家さんとも共有し得ないだろうな。
…………大人しくもう1度、2度と読み直そう。きっと「答え」なんて出てこない。
それでも触れたい。
2LDKのマンションに詰まった、何が歪なのかも分からない日常に。
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『パレード』(吉田修一/幻冬舎)1週目を読み終えました。
なるほど、多くの方が口を揃えて「こわい」と言う理由がわかりました。
そして2週目3週目が読みたくなる理由も。私もこの後2週目に入ろうかと思います。
読まなければ現在感じている恐怖は拭えないでしょう。そしてまた新たな感覚に「こわい」と思うのだ。
でもね、何が困ったかと言うと、感想を書こうとしても言葉が出てこないのです。
読後感としては「なるほど、こわい」「薄ら寒い」「どうして」といったもの。
多分「どうして」という感覚が1番近いと思います。(でも“何”に近いのかと言われたら言葉に詰まる)
非常に現実的な『物語』、空想味の薄いフィクション。
どこかに居そうな、居るであろう5人の男女のキャラクター。
その誰もに共鳴出来ないでいるから、俯瞰的に文章を目で追う自分。
それでも「つまりはこういうことだ」と説明することは出来ないのです、決して。
理解に追いつかないから「こわい」と感じるのか。
駄目だ、いくら考えても言葉が出てこない。そのことが更に「こわい」と思う。
この「こわさ」とは鳥肌が立つようなものでもなく、背筋が震えるでもなく、臓腑が冷えるでもなく、ただただぼうっと「こわい」という感覚だけが残る。
小説の感想を書こうとして、こんなに表現に困ったのは初めてではないでしょうか。
『手紙』(東野圭吾/文春文庫)を読んだ時に感想に困ったのは、最後のシーンに今までの全てを持って行かれたからだと今なら思います。
主人公が苦しみながら選んできた道がその瞬間ただの「過程」となり、「結末」に全てを攫われた。
そんな小説だと思いました。だから全体的な印象を語れと言われて難しかった。
けれど、『パレード』は違う。
中学生だった当時より知っている語彙も増え表現の幅も広がったのに、この感覚を正しく伝えることはきっとずっと出来ません。
後から後から浮かんでは消えてゆくものがある。
それの正体が何なのか、自分は知っているようで分かっていない。「掴めない」もの。
例えば、この小説を誰かに薦めて「このこわさの正体が何なのか説明してくれ」と言ったところで、
その人の感じたものと私の感じたものが綺麗に一致することはないでしょう。
解説文を書いていた作家さんとも共有し得ないだろうな。
…………大人しくもう1度、2度と読み直そう。きっと「答え」なんて出てこない。
それでも触れたい。
2LDKのマンションに詰まった、何が歪なのかも分からない日常に。
耳鼻科行って来ましたー。
例の如く今日も37.3℃の微熱で喉も赤い。でも抗生物質を投与して貰いました。
「前回もこんな感じだったしね」って院長、私が言うのもアレだけど適当だな。
後日注射打って貰うためだけに病院に通うなんてやってられっか。
再診料だってかかるんだよ。マジ迷惑。
てかしょっちゅう熱を出してばかりの自分の体質が恨めしい。
だからいざ風邪引いて熱が出ても気付かないのかな……。
何にせよ今回は1回で済んだので良かったです。
でも予約してたにも関わらず病院に着いてから出て行くまで1時間かかりました。
普段は30分程度なのに倍ですよ。
残り80ページほど残っていた文庫本を読破して次の文庫本に手をつけました。
『天体議会』はあれだね、凄い読みにくい。まだ2ページしか読んでないけど。
言い回しが難しい。パラパラっと捲っただけで挫折しかけました。
直前まで『KIDS』読んでたから余計にそう感じてしまいます。
因みに『KIDS』は傷を移動させる能力という設定以外“おっ”と思うような点がありませんでした。
主要登場人物3人の内誰にも感情移入出来ないし、ラストスパートに向かってちょっとやりすぎ感があるのが否めないかと。
特に思い入れのあるシーンも無いし、素人目に見ても無駄が多い。
なんか物凄いボロクソ言ってるけど児童が感想文書くには丁度良いのではないでしょうか。うん、児童には良い題材だと思います。
とりあえずどっか誉めないとね。
さて、次はどうしましょう。天体議会……メンドイなぁ。
アルチュール・ランボーの『地獄の季節』(詩集)でも見ようかな。
ちょっと一息入れる感じで。
芸術は爆発だー。
例の如く今日も37.3℃の微熱で喉も赤い。でも抗生物質を投与して貰いました。
「前回もこんな感じだったしね」って院長、私が言うのもアレだけど適当だな。
後日注射打って貰うためだけに病院に通うなんてやってられっか。
再診料だってかかるんだよ。マジ迷惑。
てかしょっちゅう熱を出してばかりの自分の体質が恨めしい。
だからいざ風邪引いて熱が出ても気付かないのかな……。
何にせよ今回は1回で済んだので良かったです。
でも予約してたにも関わらず病院に着いてから出て行くまで1時間かかりました。
普段は30分程度なのに倍ですよ。
残り80ページほど残っていた文庫本を読破して次の文庫本に手をつけました。
『天体議会』はあれだね、凄い読みにくい。まだ2ページしか読んでないけど。
言い回しが難しい。パラパラっと捲っただけで挫折しかけました。
直前まで『KIDS』読んでたから余計にそう感じてしまいます。
因みに『KIDS』は傷を移動させる能力という設定以外“おっ”と思うような点がありませんでした。
主要登場人物3人の内誰にも感情移入出来ないし、ラストスパートに向かってちょっとやりすぎ感があるのが否めないかと。
特に思い入れのあるシーンも無いし、素人目に見ても無駄が多い。
なんか物凄いボロクソ言ってるけど児童が感想文書くには丁度良いのではないでしょうか。うん、児童には良い題材だと思います。
とりあえずどっか誉めないとね。
さて、次はどうしましょう。天体議会……メンドイなぁ。
アルチュール・ランボーの『地獄の季節』(詩集)でも見ようかな。
ちょっと一息入れる感じで。
芸術は爆発だー。
江國香織の『つめたいよるに』読破しました。
短編集というよりショートショートという感じですね。とにかく短い。そして不思議。
つまりこの話の意味は何かと問うてはいけないような、本質を突き詰めるのではなく感覚で読むようなお話だなと思いました。
その短さと話の突拍子のなさが理屈人間の榛名には若干しんどかったかな。
でも江國さんの脳内はどうなっているのだろうという興味が湧きました。
少なくとも私には書けない、思いつきもしないような話ばかりだった。
ファンタジー要素による「現象」と語り手以外の人間の「心情」が神妙に絡み合って、あの特有の世界観が生み出されるのだなと。もう奥が深すぎて何が何やら。
内容に充実した本だと思うけど、どうにも1話ごとの印象が薄いのが残念かなぁ。
後に「あんな話あったよね」と思いだせないような、そんな感じ。自分の記憶力の問題だったら泣けてくる。
好きなのは『デューク』と『いつか、ずっと昔』の2作。
やっぱり前世とか生まれ変わりとかが好きなようです、私。
あー、座敷童子の話が停滞してるなぁ。書かなきゃなぁ。
誰にせがまれてる訳でもないのですが、この発想は自分でも気に入ってるので完成させたいですし。
気が乗っている内に進めましょう。目標:今年中に番外編含め完結。夏はもう諦めた。←
座敷童子の文献って……何だろうね。。
短編集というよりショートショートという感じですね。とにかく短い。そして不思議。
つまりこの話の意味は何かと問うてはいけないような、本質を突き詰めるのではなく感覚で読むようなお話だなと思いました。
その短さと話の突拍子のなさが理屈人間の榛名には若干しんどかったかな。
でも江國さんの脳内はどうなっているのだろうという興味が湧きました。
少なくとも私には書けない、思いつきもしないような話ばかりだった。
ファンタジー要素による「現象」と語り手以外の人間の「心情」が神妙に絡み合って、あの特有の世界観が生み出されるのだなと。もう奥が深すぎて何が何やら。
内容に充実した本だと思うけど、どうにも1話ごとの印象が薄いのが残念かなぁ。
後に「あんな話あったよね」と思いだせないような、そんな感じ。自分の記憶力の問題だったら泣けてくる。
好きなのは『デューク』と『いつか、ずっと昔』の2作。
やっぱり前世とか生まれ変わりとかが好きなようです、私。
あー、座敷童子の話が停滞してるなぁ。書かなきゃなぁ。
誰にせがまれてる訳でもないのですが、この発想は自分でも気に入ってるので完成させたいですし。
気が乗っている内に進めましょう。目標:今年中に番外編含め完結。夏はもう諦めた。←
座敷童子の文献って……何だろうね。。
乙一『暗いところで待ち合わせ』(幻冬舎)読みましたー。
思ってたより全然ライトで、難しい言い回しもなく緊迫した空気もなく終始フラットに読めました。
だから今回は昨日今日と2日しかかかってません。早い。
でも読書感想文用に薦められたものだけど、きっと3年前この内容で原稿用紙4枚感想書けと言われても難しかっただろうな。
途中までは展開が些かスローなようにも感じ、また事件解決に向けて物語が大きく動き出すところから終わりまで一気に突き進む感じなど、その差の切り替えに若干戸惑ったものの、所々に仕掛けられた伏線は流石だなと思いました。
素人さんが書いた作品の伏線だと、どうしても違和感を感じてしまうものです。
それはどんなに上手だと思った書き手さんの作品にも感じたことです。
自分が高1の頃に書いた小説なんて伏線どころか丸きり答えを記していて、あまりの構成力の低さに羞恥で死にたくなりました。
難解な専門用語を並べ立てればそれがプロという訳ではありませんし、細やかな「技」が作家としての場所を支えているのだな、と思いました。
『暗いところで待ち合わせ』
決して難しくありませんし、ほわっとした読みやすい物語です。装丁は怖いけど。
ストーリーについては踏み込んで話しませんが、読後感としては決して嫌な感じはしません。
どうせなら暇つぶしに明後日の病院の待ち時間に読めば良かった。
でも次に乙一さんの『KIDS』が順番待ちで控えているので、それを読むことにします。
それで気に入るようだったら他にも乙一作品見てみようかな。
何はともあれ一冊読破!
思ってたより全然ライトで、難しい言い回しもなく緊迫した空気もなく終始フラットに読めました。
だから今回は昨日今日と2日しかかかってません。早い。
でも読書感想文用に薦められたものだけど、きっと3年前この内容で原稿用紙4枚感想書けと言われても難しかっただろうな。
途中までは展開が些かスローなようにも感じ、また事件解決に向けて物語が大きく動き出すところから終わりまで一気に突き進む感じなど、その差の切り替えに若干戸惑ったものの、所々に仕掛けられた伏線は流石だなと思いました。
素人さんが書いた作品の伏線だと、どうしても違和感を感じてしまうものです。
それはどんなに上手だと思った書き手さんの作品にも感じたことです。
自分が高1の頃に書いた小説なんて伏線どころか丸きり答えを記していて、あまりの構成力の低さに羞恥で死にたくなりました。
難解な専門用語を並べ立てればそれがプロという訳ではありませんし、細やかな「技」が作家としての場所を支えているのだな、と思いました。
『暗いところで待ち合わせ』
決して難しくありませんし、ほわっとした読みやすい物語です。装丁は怖いけど。
ストーリーについては踏み込んで話しませんが、読後感としては決して嫌な感じはしません。
どうせなら暇つぶしに明後日の病院の待ち時間に読めば良かった。
でも次に乙一さんの『KIDS』が順番待ちで控えているので、それを読むことにします。
それで気に入るようだったら他にも乙一作品見てみようかな。
何はともあれ一冊読破!
小説『スタンド・バイ・ミー』(新潮社)読んだよ記念。
感想→ネタバレ注意。極端に偏っていると思いますが。
この小説を買ったのは、以前も言った気がするけど、どこかの誰かの舞台か映画かの感想を読んで、「あ、このシーン良いな」と思ったから。その場面がどの流れでそうなったのか詳しく知りたいと思ったからです。
が、しかし。私が気になったそのシーンは小説では両方とも存在しませんでした。
もしそれが舞台限定でのアレンジだとしたら、なんてGJなのだろうと。
(最近GJって表現見なくなりましたよね。あれっ、私だけ?)
まぁ、無いなら無いで仕方ない。他の場面を語ります。
その前にひとつ。諸君、私はクリスが好きだ。(大前提)
私が1番印象に残っているのは、語り手であるゴーディが見た夢。クリスがバーンとテディに足を引っ張られて溺れるが、ゴーディはそれを見捨て逃げようとする。でもゴーディにもその手は伸びて、という夢。
寝る前にクリスが将来について語った際に発した「お前の友達がお前の足を引っ張るよ」という言葉をそのまま映し出したような夢ですね。また「お前は溺れた者を助けられない。一緒に溺れるだけ」とも言っています。
でも夢の中でゴーディは自分だけ逃げようとした。クリスが『たすけて!』と言っているのに関わらず。
ここで意外に思ったのは、ゴーディはクリスが自分に助けを求めるものと感じていること。
クリスは4人の中で体格もよく大人びたリーダー格の存在であり、テディとバーンが直情型なのに比べ俯瞰でものが見れる、仲裁や人をその気にさせるのが上手な少年です。でもそんなクリスでも、ゴーディには自分の味方であって欲しいと思っている表現が窺えるのも確かで。それをゴーディも感じていたのかな。
――さて、話は飛んで「冒険」後。クリスとゴーディのハイスクール時代の回想にて。
「クリスとの間に女の子が入り込むことはなかった。それが生き残るための唯一の方法だった」
「深い水の中で、互いにしがみついていた」
「キャッスル・ロックから逃れたいクリスの願望は、わたしにとって最高の一部分」
「クリスが溺れたら、わたしの一部も彼とともに溺れただろう」
このキーワードはすべて一段落、たったの9行の間に詰められています。
部分部分、理解の前に感覚だけでも共感するに難いものがあります。私には難しい。
『しがみつく』と『溺れる』、それが指すのは、向かう理想の合致…?
作中に、互いが一番の理解者であるというような表現はどこにもありませんでした。ならば離れずにいた理由もそんな単純なものではなく、もっと他にあるのかなと。
片方が溺れたらもう片方が引き上げる、ともに向上するため傍にいる。の線も薄いですし。
連帯責任のような、どこか張り詰めたものがハイスクール時代の2人にはあると思うのだけど。
「おれが溺れ(潰れ)たらお前も溺れしまう。だから溺れるわけには行かない」みたいな。
他の方の考察を聞きたいけれど、私はどうも他人の意見がそのまま自分の意見になりがちな性質にあるので、ひとまず自分の中でよくよく考えて答えを出した上でないと何も解決しないような。
この個所については時間をかけて理解を深めたいと思います。
その為にはもう1度2度と小説を読み返すことが大事なので、また機会があれば第2弾でも。
いつかは映画も見たいなー。
では。
感想→ネタバレ注意。極端に偏っていると思いますが。
この小説を買ったのは、以前も言った気がするけど、どこかの誰かの舞台か映画かの感想を読んで、「あ、このシーン良いな」と思ったから。その場面がどの流れでそうなったのか詳しく知りたいと思ったからです。
が、しかし。私が気になったそのシーンは小説では両方とも存在しませんでした。
もしそれが舞台限定でのアレンジだとしたら、なんてGJなのだろうと。
(最近GJって表現見なくなりましたよね。あれっ、私だけ?)
まぁ、無いなら無いで仕方ない。他の場面を語ります。
その前にひとつ。諸君、私はクリスが好きだ。(大前提)
私が1番印象に残っているのは、語り手であるゴーディが見た夢。クリスがバーンとテディに足を引っ張られて溺れるが、ゴーディはそれを見捨て逃げようとする。でもゴーディにもその手は伸びて、という夢。
寝る前にクリスが将来について語った際に発した「お前の友達がお前の足を引っ張るよ」という言葉をそのまま映し出したような夢ですね。また「お前は溺れた者を助けられない。一緒に溺れるだけ」とも言っています。
でも夢の中でゴーディは自分だけ逃げようとした。クリスが『たすけて!』と言っているのに関わらず。
ここで意外に思ったのは、ゴーディはクリスが自分に助けを求めるものと感じていること。
クリスは4人の中で体格もよく大人びたリーダー格の存在であり、テディとバーンが直情型なのに比べ俯瞰でものが見れる、仲裁や人をその気にさせるのが上手な少年です。でもそんなクリスでも、ゴーディには自分の味方であって欲しいと思っている表現が窺えるのも確かで。それをゴーディも感じていたのかな。
――さて、話は飛んで「冒険」後。クリスとゴーディのハイスクール時代の回想にて。
「クリスとの間に女の子が入り込むことはなかった。それが生き残るための唯一の方法だった」
「深い水の中で、互いにしがみついていた」
「キャッスル・ロックから逃れたいクリスの願望は、わたしにとって最高の一部分」
「クリスが溺れたら、わたしの一部も彼とともに溺れただろう」
このキーワードはすべて一段落、たったの9行の間に詰められています。
部分部分、理解の前に感覚だけでも共感するに難いものがあります。私には難しい。
『しがみつく』と『溺れる』、それが指すのは、向かう理想の合致…?
作中に、互いが一番の理解者であるというような表現はどこにもありませんでした。ならば離れずにいた理由もそんな単純なものではなく、もっと他にあるのかなと。
片方が溺れたらもう片方が引き上げる、ともに向上するため傍にいる。の線も薄いですし。
連帯責任のような、どこか張り詰めたものがハイスクール時代の2人にはあると思うのだけど。
「おれが溺れ(潰れ)たらお前も溺れしまう。だから溺れるわけには行かない」みたいな。
他の方の考察を聞きたいけれど、私はどうも他人の意見がそのまま自分の意見になりがちな性質にあるので、ひとまず自分の中でよくよく考えて答えを出した上でないと何も解決しないような。
この個所については時間をかけて理解を深めたいと思います。
その為にはもう1度2度と小説を読み返すことが大事なので、また機会があれば第2弾でも。
いつかは映画も見たいなー。
では。