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俺はお前のそのずる賢さも裏返してばかりの感情も、全部受け入れてやれる気概くらいあると、何故分からないのか。
お前はそれで良いんだ。
その対象が俺で、自分の気を引くためだと俺は知っているから。
たったそれだけの理由で全てを許せてしまうのだから、欲目というのは可笑しくて堪らない。
だからお前は、俺の背中だけ頼っていろ。
お前1人分の重みくらい何ともない、何の不安もなく身を任せられるような奴でいるから。
お前の不安は俺が全部振り払ってやる。だから、安心して傍にいれば良い。
……と、本人に向けて言うことはないが。
その内知らぬ振りも止めてお前の気持ちとも向き合うから、今はまだ俺だけが知る優越感に浸っていよう。
ああ、今日も良い天気だ。
(そして喧騒なる日常が始まるまで、あと3秒)
「は?」
「そんであたしはねずみなの」
「急に何言ってやがる。まあお前が訳分からんのはいつものことだが」
「土方さんは鈍感だからきっと気付かないだろうなぁ、って話です」
「おいコラ、だから何の話だよ。何か聞き捨てならない台詞が聞こえた気がするんだけど」
「あら、気のせいじゃなくて? 副長ももういい歳してんだから、きっと耳も遠くなったのねカワイソウに」
(十二支。宴会に行く道でねずみを背に乗せて歩いた牛と、楽して1番乗りしたねずみ)
(書いた後に知ったけどオフィシャル?でもねずみと牛らしい)
(オフィシャルでそれを見通してのキャスティングだとしたら完全に波に乗り遅れた)(そもそも時期外れ過ぎた)
ちなみに続くとしたらこんな感じ。
「おっ前、好い加減にしろや。お前なんて精々ドブネズミかハリネズミがお似合いだっつうの」
「なら思いっきりトゲを突き刺してやりましょうか。エイッ、エイッ」
「ちょ、待てっ、刀の突きは、んな生易しいもん、じゃねぇだろう、が!」
「わあすごーい、全部避けてるなんて。じゃあ本気出しますね」
「!?」
実はねずみは牛と少しでも離れていたくなかったから付いて行ったんだよ。
ひっついていたかったんだよ。
という裏話。だったら素敵と思いませんか。
いくらも藻掻いても抜け出せない泥沼から俺を引き上げてくれるのは、いつだってお前だったね。
お前がいたから、俺はこの世界で、お前の隣で生きていれるんだ。
だから、もし何かの為に命を張らなくてはならないとしたら、俺はこの命をお前の為に使いたいと思った。
お前は俺の希望なのだから、その為に命懸けれるならこれ以上幸福なことはない、なんて。
そんなどうしようもないことばかりを考えていたんだ。
冷たさを超えた痛みが身に沁みるのに、どうして此処から動こうとしないのだろう
あの日さよならした足跡は、今ではもう跡形なく消え去って 。
(雲が千切れて夜空が裂かれても、朝陽は僕を慰めてはくれなかった)
まさかの関西弁初期沖田。
似非だとか江戸だとか一切無視。何でもアリなのです。
yes we can!
(多分これっきりの筈)
(懲りなければ)
あたしはいつまで爆発せずに(正気のままで)いられるだろうか。
バズーカが撃ち放たれた後の、正にたったいま半壊したあの納屋のように。
いつか一気に暴走して粉々に砕かれてしまうのではないか。
バズーカを撃ったときの高揚感。そして見るも無残にぺしゃんこに潰れてしまった家を見て感じる、寂寥感。
この2つはきっと類似している。
あたしの中でなにかが疼く度に、また何かひとつ、失っていくような気がした。
「オイ沖田、お前ンなとこに座り込んで何やってんの?」
「あぁ、土方さんじゃないですか」
「あんだぁ? 何かと思ったら蒲公英じゃねぇか。なに、お前こんなん見てたの?」
「えぇ、ヤツらふわふわ飛んでって何処にでも根付いちまう。雑草魂ってヤツですかねぇ」
「お前この花好きなのか」
「……さぁ、どうでしょう」
まったく、にやり、という笑みがよく似合う奴だ。
それでも、本当に好きなんだなぁとは思ったけど。
……今度その花をあしらった小物でも贈ってやろうかね。ま、パチンコで勝ったらのハナシだけど。
(だってやさしい目をして笑ってたから、)
「ごめん、なさい。俺はあなたたちの望むような、物語に出て来るようなヒーローにはなれませんでした。強く、あれませんでした。ごめんなさい。こんなに重い責任ひとりでなんて背負えない。こんなちっぽけな腕で守れるのは、本当はほんの僅かでしかなくて。でも助けを呼ぶ声が止まらない。どうして救ってくれなかったのと糾弾する声がずっと聞こえるんだ。俺にできることなんて、限られている、のに。…………。だから、ごめんなさい。俺は、もう戦えない。使い物にならないと思います。誰を助けて良いのか選べない、誰を見殺しにしなければならないのか、そんなの選びたくもない。全員助けてやりたい、でも、それには俺は力不足だ。何を優先させて良いのかなんて、もう考えられない。駄目なんだ、重いんだ、立ち上がりたくないんだ!
俺は、ヒーローになんて最初からなれなかった……」